2015/02/12

集団的自衛権反対ニュース 第8号

http://www2u.biglobe.ne.jp/~hyakuman/images/syudanjieinews08.pdf


日本の「有志連合」参加はいつ誰が決めた?
中東参戦を許すな!

「対テロ」を口実に戦争法・改憲へ突進
労働者・市民の怒りで安倍を倒そう!

安倍の居直りを許すな

 イスラム武装組織によるジャーナリスト・後藤健二さん殺害は許せません。しかし安倍首相は「人質」がいることを知りながら中東訪問を決断し、エジプトで「イスラム国と闘う周辺国に2億ドルを支援する」(1月17日)と表明しました。それどころか「フランスのテロ事件でイスラム国がクローズアップされている時に(中東を)訪問できる俺はツイてる」とまで言ったそうです(週刊ポスト)。安倍政権は人質を見殺しにし、それを利用して戦争翼賛体制をつくろうとしています。

無差別空爆の殺りく

 アメリカを先頭とする「有志連合」が「イスラム国壊滅」を叫んで戦争を激化させています。これまでに空爆は二千回を超え、七千人を殺害したと発表されています。
 しかしその実態は無差別爆撃で、ビルや油田や住居を破壊し、イスラム武装勢力とは関係のない住民を多数殺害し、膨大な難民を生み出しています。「イスラム国」が支配している地域には七百万人が生活しています。安倍首相の言う 「人道支援」とは、この大量殺りくと破壊への「戦費」以外のなにものでもありません。

石油のための侵略戦争

 シリア・イラク地域への「対テロ戦争」とは、実は、中東支配と石油をめぐる侵略戦争なのです。それが米英仏を軸と した「有志連合」(多国籍軍)という形で行われており、安倍や財界はそれに参加したくてしょうがないのです。
 菅官房長官は2月2日、「日本国は『有志連合』に加わっている」と明言しました。しかし、閣議決定もされていない中で、いつ、誰が「有志連合」に参加することを決めたのでしょうか? 首相も官房長官も外務大臣も、誰もまともに答えることができないのです(裏面の日刊ゲンダイ参照)。こんなデタラメをどうして許せるでしょうか。

自衛隊の中東派兵狙う


 一番の問題は、「テロとの戦い」を口実にして、安倍政権が戦争法制と憲法改悪に突進していることです。2月12日に行われる施政方針演説で安倍首相は「テロ撲滅」を強調し、「多国籍軍への後方支援などを可能にする恒久法の制定
を念頭に、『あらゆる事態での切れ目のない対応』ができる安保法整備を目指す方針を打ち出す」としています(読売新聞)。
 つまり、「イスラム国壊滅」戦争の「後方支援」のために自衛隊を派兵できるよう、恒常的な戦争協力法を制定すると言っているのです。さらには、あらゆる戦争ができるように法律を作り直すと言っているのです。これら集団的自衛権に関する安保関連法案は、この春、国会に出される予定です。
 また、安倍政権は、なんと他国の軍隊にも資金を援助できる新ODA(政府開発援助)大綱を閣議決定しました(2月10日)。
 さらに安倍・自民党は改憲の日程にまで言及し、「秋の臨時国会で改憲案を絞り込み、来年の通常国会で改憲案を審議、参院選後の臨時国会で採決・発議する」という「改憲ロードマップ」案を公表するに至っています。

国際連帯で戦争阻止を
 労働者・市民の怒りの闘いで、改憲・戦争に突進する安倍政権を打ち倒そう。そして、「有志連合」国下の労働者・市民の国際連帯をつくりだして、この「対テロ戦争」を必ず阻止しよう。戦争をする各国政府を、そのもとの労働者・労働組合と市民が倒す闘いに連帯して立ち上がることです。
 また、辺野古の埋め立て・新基地建設を阻もうとしている沖縄県民の闘いに連帯しましょう。
 集団的自衛権に反対する署名へのご協力を訴えます。

ニュースへのリンク

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

福島診療所建設委員会

36万人の福島の子どもたちの命と健康を守るため、
全国の力でみんなの拠り所となる診療所を建設しよう

 子どもたちを放射能から守るたたかいに心を寄せるみなさんに、福島の地に命の拠り所となる診療所を建設する運動へのご支援、ご協力を心から訴えます。
 福島第1原発事故は、広島型原爆168発分もの1万5000テラベクレルのセシウム137がまき散らされるなど、チェルノブイリ原発事故をはるかに越える深刻な事態となっています。
 警戒区域、計画的避難区域などから避難している12万人、自主避難の6万人が家や生活の糧を奪われ、県内の36万人の子どもたちが生活し、遊び、学んでいる地域の75%が、放射線管理区域(毎時0.6マイクロシーベルト)を越える放射能汚染地域となっています。すでに原発周辺から避難した子どもたちの尿からセシウム134、137が検出されるなど、子どもたちの放射線被ばく、とりわけ内部被ばくは重大な問題です。一刻も早く、すべての子どもたちを放射能汚染地域から避難させる必要があります。
 しかし、政府が避難の権利とその補償を拒む中で、子どもたちの被ばくを心配しながらも、経済上のことなどで福島での生活を続けざるをえないのも労働者の現実です。山下俊一福島医大副学長などの「年間100㍉シーベルトまでは安全」、「内部被ばくは心配ない」などという言葉を、だれも信じてはいません。
 だからこそ福島の母親たちは、文科省に押しかけ、経産省前に座り込み、子どもたちの命と未来を守るためにたたかっています。それは9月19日の明治公園の6万人の反原発の行動となり、全国、全世界へと広がっています。すべての原発をただちに止め、福島の子どもたちの命を守る行動をともに起こしていきましょう。

 今、福島で切実に求められているのは、心と健康の拠り所となる診療所建設です。
 福島の子どもたちは放射能汚染による被ばくに日々さらされ、心身ともに息苦しい状況を半年以上も強いられています。お母さんたちの心配も、除染で取り除かれるわけではありませんし、子どもたちをモルモットのように扱う医療機関などとても信頼することはできません。今このときに、「ひょっとしたら放射能の影響では?」と不安になったとき、すぐに相談できる診療所が身近にあればどれほど心強いことでしょう。
 チェルノブイリの子どもたちには、甲状腺肥大とホルモン異常、貧血、頭痛、心肺機能の低下、免疫低下、加齢化の加速的進行、そしてガンの発症など、放射能被ばくによる様々な疾病が報告されています。

 これまでの近代医学の概念を越えた幅広い総合的な取り組みが必要となります。
 予防医学の原則に立ち、人間本来の自然治癒力を促す代替医療をも視野に入れた総合医療と、防護を念頭においた食卓、暮らしの見直しなど、いわば「生活革命」をも提案できる開かれた場が不可欠でしょう。
 診療所建設は決して簡単なことではありませんが、全国のみなさんの力をひとつにできれば絶対に実現できます。

 実際に、広島、長崎の被爆者は、医療も生活も切り捨てられるなかで「人間をかえせ」の声をあげ、たたかうことで自らの命を守り、医療を取り戻してきました。
 広島市の高陽第一診療所がその一つです。1970年、広島で二十歳前後の青年が相次いで白血病を発症しました。彼らは被爆者の父母をもつ被爆二世でした。強い衝撃を受けた被爆二世の青年たちは、自らの力で拠り所となる医療施設をつくろう、と運動を開始し、1972年にプレハブ建ての高陽第一診療所が建設されます。
 この運動をともに支えた被団協の故小西ノブ子さんは、高陽第一診療所を「被爆者の心の窓」と語られています。同じく協力された大江健三郎さんは、「そこには、あきらかな、実践的なるものと、教育的なるものとの、『生命、生き抜くこと』をめざしての融合がみられた。」と、当時の新聞に著しています。それから40年、高陽第一診療所は多くの人々の生き抜くことの拠り所となってきました。
 まさに生き抜くために、このような診療所が今の福島には必要です。全国の医師、医療関係者をはじめ、全国の力を合わせて必ず実現しましょう。
 未来をつくる子どもたちが、被ばくを心配して生きなければならないことなど、絶対にあってはなりません。安心して集い、何でも相談できる診療所をつくることは、みんなの団結で命を守り、医療を取り戻すたたかいであり、すべての原発をただちに停止、廃炉にし、原発も核もない社会をつくる運動そのものです。

 福島の子どもたちの命と心の拠り所となる診療所建設のために、基金運動へのご協力はじめ、多大なご支援などをいただきますよう重ねて心から訴えます。

2011年12月1日

わたしたちが呼びかけます
●福島から
 清野 和彦(元福島県教職員組合委員長)
 佐藤 幸子(NPO法人理事長)
 椎名千恵子(未来を孕む女たちのとつきとおかのテント村行動)
 橋本 光一(国労郡山工場支部書記長)
 市川 潤子(ふくしま合同労組委員長)
 鈴木光一郎(酪農家、ネットワーク「ゆい」福島)
 佐々木信夫(桜の聖母短期大学名誉教授)
 渡辺  馨(福島県労働組合交流センター代表)
●全国の医師から
 吉田 良順(広島高陽第一診療所所長)
 杉井 吉彦(本町クリニック院長)
 松江 寛人(がん総合相談センター所長)
 吉本 哲郎(熊手町クリニック院長)
 末光 道正(八尾北医療センター院長、八尾市議会議員)
 布施 幸彦(館林厚生病院医師)

URL: http://www.clinic-fukushima.jp/

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